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究極の。

今回は漫画の話です。

個人的に今一番展開の熱い。


バキ

作:板垣恵介

バキシリーズの中の二部。

「バキ」のお話です。

お話というか、なんというか。


僕的 バキ ベストバウト

ベスト3を順に書いていきたいと思いますのです。

飽くまで僕の嗜好です。


3位

本部以蔵 vs 柳龍光

本部が強くて何が悪い!!!

バキシリーズに於ける本部以蔵と言えば、最初期に強キャラオーラを出しておきながら、

その後大した活躍もせず、持ち前の解説力によりバキシリーズ屈指のネタキャラと化してしまった――

という印象を大半の読者が持っていました。

解説こそ本部の武器。

本部と言えば解説。

地下闘技場の戦士達と文字通り命がけの戦いを繰り広げる死刑囚編。

そんな血なまぐさい戦いに、本部以蔵が絡んでくるとは誰も想像していませんでした。

そこでこの戦いです。

対 柳龍光です。

合気術を極め、作中でも指折りの実力者である達人 渋川剛気を圧倒するこの実力者。

こんな相手にあの本部が挑むということが、何かの間違いだと誰もが思いました。

結果は読者の予想に反し、本部の圧勝。

地の利、武器の理、そして精神性。

実力で劣るとわかっていながらも、遥か格上を圧倒するその姿に実際僕は魅せられました。

本部が強くて何が悪い。


2位

龍書文 vs ビスケット・オリバ

地下で培われた武。

筋肉への揺るぎなき信仰。

不可拘束 vs アンチェイン。

同様の二つ名を持つ二者の戦い。

寡黙な武士然とした龍書文の魅力は、この僅か一度の戦いで読者の心に響いたと思われます。

構えも取らず、ハンドポケットで、敵が攻撃してから切って落とす。

居合。

その響きに、その姿勢に、恐らく日本人男子であるならば何かを感じざるを得ないと私は確信しています。

対してオリバ。

幾度も、幾度も必殺の居合拳を受けながらも、自らが崇める自らの肉体で受けきるその姿。

策は無く、信じるものは己のみ。

お互い自信の置所は自らの鍛え上げた武器、歩んできた道のり。

結果としてオリバの肉体への信仰が勝った形にはなりましたが、

それ以上に龍書文というキャラクターの魅力が無ければ成立しなかった戦いだと思います。

ぽっと出の人物にここまで強さに説得力を持たせられれる板垣先生に脱帽。

心涼しきは無敵なり。


1位

郭海皇 vs 範馬勇次郎

間違いなし。

究極の武 vs 究極の暴力。

数の上で、中国連合の敗北が確定し、なおそれでも期待をしてしまう……

中国拳法最強の漢、郭海皇。

齢百数十にも達しながらなおその頂に君臨するこの男の実力がどう描かれるのか。

固唾を飲んでページをめくったものでした。

何より、試合開始前の勇次郎の演説が圧倒的魅力。

「過去ッ国手達人と呼ばれた誰もが到達できなかった頂へ」

「生まれ落ちて百と数十余年」

「片時も武を忘れず離れず」

「道を歩みきった漢(おとこ)が存在するッッッ」

「おまえたちは誇っていい」

「郭 海皇は」

「中国拳法そのものだ」


圧巻。


以上。

シリーズとしては、グラップラー刃牙を終えて、リアル路線から遠ざかったというような評価をされていた「バキ」ですが、

死刑囚編、擂台編通して、グラップラー刃牙を凌ぐキャラクターの魅力あふれる作品に仕上がっていると思います。

それぞれの思想があって、それぞれの強さがあって――

正直こういうお話だと、主人公が出てくると理不尽に勝利してしまうので(ストーリーの都合上仕方ないのですが)

群像劇的な、「バキ」に於ける脇役達の戦いは、凡庸な戦い無く一戦ごとに主役がいるかのような素敵さがありました。


現在は刃牙道で烈海王vs宮本武蔵という、また熱い戦いが繰り広げられているようです。

刃牙芸人じゃないですが、そのうち誰かとバキシリーズ語れたら良いなと思います。

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2015年04月26日 | 読書。 | こめんと 0件 | とっぷ

紡ぐ人。

月の写真を弄ってたら思い出したので。

なんとなく、なんとなく。


橋本 紡

やわらかな文章が多い作家さんですね、橋本紡。

一番好きな作品は、ライトノベルではありますが「半分の月がのぼる空」という全8巻の作品です。

その他で僕が読んだことあるのは、「リバーズエンド」だったり、「毛布おばけと金曜日の階段」だったり……

先の毛布お化け~とタイトル関連で、「猫泥棒と木曜日のキッチン」なんかも好きですね。


さてさて。

代表作である「半分の月がのぼる空」の話を少しだけ。

所謂、「日常」を描いた小説なんですが……

舞台が病院だったり、主な登場人物が

「不治の病に侵された少女」

「入院中の少年」

「妻を亡くした医者」

等々、ほのぼのとした日常の中に見え隠れするシリアスな要素がとても印象的だったりします。


病院が舞台なのは、作者の入院経験から生まれた作品ということらしくて、

入院生活ならではの制限された自由の描写も面白いものがあります。

例えば、ベッドの下にいやらしい本を隠しているような、ベタな要素だったりするのも。


僕がこの本を好きなのは、自分も何度も入院を繰り返すような子だったので、共感出来ることが多いからなのかな、と思います。

昔は本当に病弱でした、今では考えられない、けど。

病院で過ごす夜はやっぱり怖いなあと今でも思いますし。

白い壁しか見えないのは本当につまらないと思いますし。


だからこそこの本を読んで、繰り広げられる物語を感じて、

ある種の羨望を感じていたのだと思います。

自分も入院するならこんな冒険が、こんな出会いがあれば幸せだなあと。


話が逸れたような気がします。

僕は本や映画を紹介するときに、「泣ける作品」というような推薦の仕方は本当に嫌いなんですが、

橋本紡の本に関しては、どうしても、どうしても泣ける作品が多いような気がします。

なんだか切ないような、怖いような、苦しいような、それでいて幸せなような気持ちになる作品が多いです。


たまに感情を揺さぶられたい時に、読むのは素敵なんじゃないかな、と思います。

半分の月がのぼる空―looking up at the half‐moon (電撃文庫)半分の月がのぼる空―looking up at the half‐moon (電撃文庫)
(2003/10)
橋本 紡

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2015年04月20日 | 読書。 | こめんと 0件 | とっぷ

戯言。

アンテナを張り忘れてたので今更知りました。

「人類最強の初恋」

ついに発売するようですね。

長かったです、待ちくたびれました。100年待ちました。


戯言シリーズ

昔から僕は本を読むのが好きでした。

古い記憶だと小学校1年生の頃、当時住んでいた函館の図書館に入り浸っていたのを思い出します。

然テ、今回好き勝手書くのは戯言シリーズです。

「クビキリサイクル」という作品から始まった、全9冊から成るシリーズで、番外に人間シリーズとかいうものもあったりします。

今は物語シリーズの方が有名なんであろう、西尾維新の作品です。


僕が戯言シリーズに出会ったのは高校に入った頃でした。

当時僕の通っていた高校では、「学校推薦図書30選」なる……全部読破すれば全校集会で表彰されて、副賞として図書カードが貰える……というものがありました。

欲しい本なんでも買えるような金のある訳がない貧乏学生の僕は躍起になって図書室へ足を運びました。

その折に、目に入ったのがこの戯言シリーズなのです。


僕が一番最初に読んだ戯言というのが、今思うととても恥ずかしい事なんですが、「クビツリハイスクール」という、シリーズの中でも三作目にあたる作品でした。

今戯言大好き!って騒いでるのに初読みが一作目じゃないというなんとも間の抜けたお話。

とはいえ、出会ってしまったのだから仕方がない。

遅れてきた中二病まっさかりだった僕に、読みやすくてエンターテイメント性たっぷりのこの作品はまさに"うってつけ"のものなのでした。


シリーズを通して描かれるのは、主人公である「いーちゃん」とその周囲の人間模様にミステリのエッセンスを加えたものなんですが……

この、人間模様が、まさに、「ツボにハマる」という表現がぴったりなほど面白くて、魅力的なのでした。

その中でも特に僕の心を捉えて離さないのが「兎吊木垓輔」というキャラクターなのです。


「君は玖渚友のことが本当は嫌いなんじゃないのかな?」

そんな台詞から始まる、18ページにも渡る、いーちゃんとの対話――ならぬ独白。

シリーズ四作目にあたる「サイコロジカル」は、そんなシーンから始まるんですが、

この18ページが、僕が兎吊木垓輔に――引いては戯言シリーズにハマる決定的なものでした。

悪意と、独善とをなんの躊躇いもなくまっすぐにぶつけていく、対話ならぬ、独白。

ある種の演説のようなそれは、兎吊木垓輔というキャラクターを強烈に演出していて、僕はその魅力に、毒に、あてられてしまったのです。


戯言シリーズの紹介……をするつもりだったのが、結局兎吊木の魅力を語る会みたいになりそうでなんとも。

それぐらい僕にとって兎吊木垓輔というキャラクターは戯言シリーズを象徴するもので、尚且つ思い入れのある存在ということなんですけれども。

その人間性も、ビジュアルも、生き様も、諸々含めて本当に好きな人物なのでした。

戯言シリーズには他にも多数魅力的な登場人物がおりまして、

例えば人類最強の赤い人だったり、蒼い色の天才だったり、殺人稼業の兄妹だったり……


そんな戯言シリーズ。

その、スピンオフ作品が、シリーズ完結から長らく、長らく経って発売されるということで、今回のこの記事に至ったのでした。

僕はこれから発売に備えて戯言シリーズを読み返していきます。

どうぞ、お暇があれば皆様も是非、読んでくださればと思うのでした。

収集のつかないまま終わり。

人類最強の初恋 (講談社ノベルス)人類最強の初恋 (講談社ノベルス)
(2015/04/23)
西尾 維新、竹 他

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2015年04月14日 | 読書。 | こめんと 0件 | とっぷ